今日の豆知識

魏および西晋の武将であった孫楚は、ある時「石を枕にして、川の流れで漱ぎたい(枕石漱流、そのような自然の中での暮らしの意味)」と言おうとしたところ、うっかり「石で漱ぎ、流れを枕にしたい」と言い間違えてしまった。そこを「流れを枕にできるか、石で口を漱げるか」と突っ込まれると、孫楚は「枕を流れにしたいというのは、汚れた俗事から耳を洗いたいからで、石で漱ぐというのは、汚れた歯を磨こうと思ったからだよ」と言い訳した。感心する意味で「流石」と呼ぶのは、この故事が元という説がある。そしてこの故事を気に入り、自分の号としたのが夏目漱石である。