2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

今日の辞世

人の苦しがるのを見るの、不愉快でしょう。あなた、あっちへいって、なさい。 『骨董』『怪談』等で知られる作家・民俗学者の小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)、最期の言葉でございます。狭心症の発作を起こし、妻・節子に上記の言葉を残した後…

今日の辞世

来山はうまれた咎で死ぬる也 それでうらみも何もかもなし 元禄時代に活躍した談林派の俳人・小西来山の辞世の句でございます。談林派ってのは江戸時代に栄えた俳諧の一派(井原西鶴も派を代表する俳諧師なんですけど、『好色一代男』等の浮世草子作品の方で…

今日の辞世

もののふの 猛き心に くらぶれば 数にも入らぬ 我が身ながらも 幕末・会津の女性、中野竹子の辞世の句でございます。2013年大河ドラマ『八重の桜』に、主人公・新島八重(山本八重子)のライバル役として登場するようですな。史実においては会津藩では知…

今日の辞世

旅に病んで 夢は枯野を かけ廻る さて、松尾芭蕉の辞世として有名な句でございますけれども、要は「結果的に最期に詠んだ句」であって、前詞に「病中吟(病床にあって詠んだ句)」とある事から、芭蕉本人も別に辞世として詠んだつもりはなかったってのが昨今…

今日の辞世

悠々たる哉天壤、 遼々たる哉古今、 五尺の小躯を以て此大をはからむとす、 ホレーショの哲學竟に何等のオーソリチィーを價するものぞ、 萬有の眞相は唯だ一言にして悉す、曰く「不可解」 我この恨を懐いて煩悶、終に死を決するに至る。 既に巌頭に立つに及…

不正灯油 【終了】