今日の辞世



  人の苦しがるのを見るの、不愉快でしょう。あなた、あっちへいって、なさい。


『骨董』『怪談』等で知られる作家・民俗学者小泉八雲(パトリック・ラフカディオ・ハーン)、最期の言葉でございます。狭心症の発作を起こし、妻・節子に上記の言葉を残した後、床に就いて間も無く亡くなったそうでございますが、実はこの1週間前にも同じ発作を起こしていたようでございますな。その突然の発作に八雲は己の死を覚悟して、「私、新しい病気、得ました。……この痛み、もう大きいの、参りますならば、多分私、死にましょう。私、死にますとも、泣く、決していけません。小さい瓶、買いましょう。3銭、あるいは、4銭くらいの、です。私の骨いれて、田舎のさびしい小さな寺に、埋めて下さい。私死にましたの、知らせ、いりません。もし人が尋ねましたならば、はあ、あれは先ごろ亡くなりました。それでよいです。あなた、子供とカルタして遊んで下さい」と遺言らしきものを語ったそうです。その時は呼ばれた医者が来るまでの間に発作は治まり、事なきを得たようでございますが……はい、拙サイトのタイトルは此処から頂きました。実は私も不整脈持ちですので、狭心症の事をネットで調べている時に偶々この八雲の言葉に辿り着いたんすよね。はあ、あれは先ごろ亡くなりました。うん、実際それぐらいで良いよなあ。でまぁこの2回目の発作ですけど、食後の一服、喫煙中に来たようでございますな。やっぱ喫煙って色々影響あるのねえ。まぁ止める気はしないっすけど。