むしろそれ希望

さて、今一度『未来の白地図』の感想を述べたいとか思いますわ。読み終えてから時間も経ちましたし、正月の酒も抜けましたから(笑)、今は至って冷静なのですよ。

マリみて』といえば、やはり「デジャヴなイベント」ってのが面白さの一つだと思うのですけれど、今回も所々に見受けられますな。1回目は拒否されるロザリオの授受(祥子×祐巳祐巳×瞳子)は以前の日記に書いたんですけれど、「何となくスールにはならない関係」ってのもまたリフレインですよね。(これは祥子⇔志摩子祐巳⇔可南子ですね) うん、『無印』で行われたイベントを数巻かけてなぞっている感じです。柏木氏がポイントってのも同じだし。あと、「瞳子のドロドロな感情」ってのも、そうですよね。冒頭の方で「祥子や他の山百合会メンバーより先に、祐巳の部屋に上がるのは・・・」ってゆー瞳子のくだりがありますけど、これは「私なんかが妹に相応しいはずがない」というなぞりだと思うのですよ。苦悩のベクトルはまるっきり逆ですけど。「憧れて憧れて妹になりたいと願ってはいたけれど、いざロザリオを渡されても、祥子が本当に私を必要としているのか分からない」という祐巳に対し、「特に何とも思っていなかったし、時に衝突もしたけれど、関わっていく内に徐々に惹かれていった。でも今更素直にはなれないし、祐巳にしても本当に私を必要としているはずが無い」という瞳子の対比だと思うわけなのですよ。そうなるとアレですね。予想される次巻の内容は「なりふり構わず瞳子に近づいていく祐巳であったが、柏木氏のアクションで真実を悟り、“姉の心”に目覚めながら、優しく包み込むように瞳子の頑なな心を溶かし、全てを受け止めて姉妹の契りを結ぶ」ってな展開になるでしょうな。むしろそれ希望。

まぁ『無印』より濃い内容になるんじゃないかなあ。むしろそれ希望。そうさね、祥子×祐巳をなぞる祐巳瞳子の関係は、『無印』と『パラソル』を同時に進行させているようにも見えるから、一気に地固まるんじゃないかなあ。むしろそれ希望。