初戯言

そんなわけで暦は1月になつたわけだが、何故だか月が変わつた瞬間から「おめでたう」とか云ふ声をTV、ラジオ、街頭等などあちらこちらで聞く。マァ何がめでたひのかは、寡見小聞にして寡見鮮聞にして寡聞鮮見にして浅見寡聞にして寡聞浅学にして寡聞浅識にして小智小見にして浅学寡聞にして浅学短才にして浅学菲才な身としては如何せん、詳しく存じ上げなひのだが、信頼できる関係筋から詳細を聞くと、だうやら「新しひ年になつたから」と云ふ理由が「おめでたう」の要因らしひ。フゥム、何時の間にやら世間は新年といふものになつてゐたようだ。近頃多忙の所為で俗世の情報を仕入れてゐなかつた為、世間がそんな風になつてゐたとは露にも知らなんだ。相変わらず日本政府は勝手に物事を決めてしまふから困る。とは云へ、唐突な政府の決定に否も応も無く、云ふならば何も己で考える事をせずに、状況を諾諾と受け入れてしまふ庶民たちにも困つたものだ。只単に月が一ツ変わつただけの話ではなひか。何が新年と云ふのか。高高2011年ではなひか…………って、改めて考えると2011って数字は凄いですわよね。正直「未来」よね。だって2011だもの。私がまだ小学生ぐらいの時に「2011年」って聞いたら、たぶんタイヤの無い車とか地底・海底都市とか地球外への移住とか連想してましたわよ。思考が如何にも幼いのはご愛嬌ですわね。中学生の頃は少し考え方も大人びて「ロケットが縁日で売られてるだろう」とか思ってたし、高校生にもなったら「蛇口からジュースが出る」とか思ってましたわよ。成人してからは「TVからアニメキャラが出てくる」とかかな? とは云っても、2011年とかは云っても、そんなに大きいところは技術が進歩してないですわよね。数字だけ見るとホントに未来なんすけどもねえ。つーても私自身も2011年だってーのに、高校生ぐらいから中味が全然進歩してないから、まぁ他所の事はとやかく云えないんすけどもねえ。やれやれだ。