今日の戯言

そんなわけで『刀語』第3話「千刀・鎩」編感想。刀は人を斬ると血や脂ですぐに斬れ味が悪くなるので、消耗品として捉えられるわけですけど、千の代用出来る同じ刀を“一刀”として銘打って完成させるってのは、まぁある意味冷めた現代的な考えってな気も致しますな。さすがにシリアルナンバーまでは無かったみたいですが。でも全く同じ刀を千刀使い切ったところで、要はその刀に合った戦い方を千回繰り返すだけだから、使用者の強さレベルが上がるかどうかは甚だ疑問ですけどねぇと、半分くらい失ったミサカはミサカはそう結論付けてみたり。でまぁ今回の変体刀所要者は、三途神社の長にして元・山賊の敦賀迷彩さんでございましたけれども、実質この方の強さってどのくらいだったんでせうかね。仮にも忍者の頭領の一人を瞬殺してますし、不意を付いた形でですけど山賊43人を一度に殺めてますし、決して「ちょっと強い程度」じゃないのは確かなんでしょうけど、その瞬殺した相手と正に「同じやられ方」をしてしまったってのは、今ひとつ解せないんですよね。速さでは虚刀流に勝っていたから行けると踏んだのか、最終的に虚刀流の強さを見誤ってしまったからなのか、それとも後任に指名されていた黒巫女の「やはり、こうなりましたか」とゆー事後の台詞から察して、とがめによって三途神社の巫女たちの安寧が約束された時点で、自分の役割を終えても良いと思ってしまったからなのか、うん、原作での「そんな事を他人に言うべきではない」がカットされてたので、もう一つの可能性は排除しますけど、何かこう呆気無い最期だったように思うんですよね。ただまぁその死によって、七花の無知ゆえの残酷さ、それを知っているが上でのとがめの逡巡ってものを、このタイミングで浮き彫りにしたわけですから、作品的には完璧に役目を果たしたんですよね。そう考えると、彼女は最期に“作者を救った”んでせうなw むべなるかな。まぁこんな結び方をするのも野暮ってもんなんでしょうけど。